蘇るカタログ
PODiは2017年7月に「蘇るカタログ」というセミナーをJRMA=日本リテンションマーケティング協会(東京都渋谷区、代表理事 野口健介氏)と共催で行った。先程までご紹介していたカタログはこちらからの引用である。内容はこちらから(https://podi.or.jp/event/0705catalog_event_dl/)
その時にディノス・セシール様、Chief E-Commerce Officerの石川森生さんに講演とパネルディスカッションをお願いした。石川さんはそのお役職通りECが専門の方で、ディノス・セシール様に入社されて初めて紙のカタログと出会われた。こういう方から紙の強みを語って頂けると大変ありがたいと思い、ご参加をお願いした。ご講演内容は素晴らしく、大好評を博してパネルディスカッションに移った。パネルでは私の「アメリカではEC専業社が、紙のカタログを制作している」という内容に対して石川さんは「紙のカタログの制作は、印刷と組版を熟知した上での深いノウハウの固まりで、EC専業社にはとても無理です。亀井さんの話はありえません!」というコメントをされ、対応に困ったのを覚えている。今やその石川さん率いるディノス・セシール様が、自らの疑念に応えるべく、次々と新しい形のダイレクトメールとカタログの企画を打ち出している。
リターゲティングをダイレクトメールで
まずはリターゲティングをそのまま形にした籠落ちダイレクトメールであった。
「顧客が商品を籠に入れたが、買わずに離脱した」というのを起点としている。ディノス・セシール様の場合商品数が多いので、どの商品が籠に入るかわからない。よってその特定の商品写真の刷り置き台紙を事前に制作するのは無理だ。また「顧客が離脱してから24時間以内に発送」としているのでゆっくり面付けしている場合でもない。そのままオンデマンドで印刷することと相なる。臥薪嘗胆十余年、ついにオンデマンド・フルカラー・バリアブルの出番である。
こちらの話はさらに先をいく。
(続く)
著者プロフィール
社団法人PODi 代表理事 亀井雅彦(かめいまさひこ) デジタル印刷活用をテーマに、印刷機メーカーや印刷会社に対して、人材の育成および教育・コンサルティングサービスや各種普及啓発活動、イベント、セミナーの開催を実施。 |