明けましておめでとうございます。
2024年は3年余にも渡った新型コロナ禍の影響が消失し、定常の社会・経済運営が完全に戻って来た年と言えるでしょう。しかしながらビジネス環境はこの数年の間に大きく変わりました。
個人的には、GDPがドイツに抜かれ世界4位になり、一人当たりGDPが韓国や台湾の後塵を拝するようになったことは、高度成長期を経験している身にとって結構ショッキングな事でした。ちなみに一人当たり名目GDPは世界39位となり2023年より5位ダウン、しかも成長率▲3.1%というのは、上位50か国で圧倒的最下位になっています。(他にマイナス成長は▲0.7%のニュージーランドのみ)
為替が大きく円安に振れたのも理由ではあるでしょうが、「世界で最も経済が停滞している国」「もはやトップ先進国ではない」というのは、あながち誤った表現とは言えないでしょう。
既に社会インフラとなったIT/デジタル技術・ビジネス、少子化・高齢化の著しい進行と労働力確保、環境・エネルギー問題、などの社会課題は、そのまま印刷業界の今後を決定づけるものとなっています。規模感を求める時代はとうに過ぎ、企業価値の評価も「大きな会社」⇒「強い領域を持った会社」⇒「変化する会社」へと変化してきています。
米国印刷産業の成長率はプラス1~3%と予測されているようですが、取巻く環境が厳しい印刷産業での成長は、「変化する国=米国」の面目躍如たるものではないかと考えます。
印刷産業は長く安定の業界でありましたが、もはや変革が避けられない状況と言うのは皆が認識しています。お題目でなく具体的なアクションは「今でしょ」というのが真実でしょう。
PODiは、「デジタル印刷の普及」を目的として活動を行っておりますが、広く海外を含めた情報収集と提供を行い、国内印刷業界変革の動きに寄与してゆきたいと考えております。
皆様方との協調・ご支援をお願いするとともに、2025年各社様のご盛栄を祈念いたします。
PODi 代表理事
荒井純一